作者　 ：　◆DWjC6PmTAg 様
サイト　：　やる夫板2nd／やる夫アーカイブス

オリジナルのファンタジー世界で、知恵遅れのせいで狂人扱いされるも日々を頑張って生きるやる夫と、彼を取り巻く人々のお話です。明るいわけではなく、しかし鬱々としているワケでもない独特の雰囲気がある作品。

剣と魔法とモンスターが住まうファンタジー世界。それなりの規模を持つ貿易都市で冒険者を相手に酒場を営むやらない夫。彼は自分の店に一人の用心棒兼居候を置いていた。居候の名はやる夫。いつでもどこでもニコニコと笑い、口を開けば五歳児並の物言い、しかし戦闘能力は化け物並みの物狂いだ。たまに気まぐれで冒険者の仕事をするやる夫の元に、ある日よその都市の魔法学校生である白井黒子が訪れる。彼女は数ヶ月前に姿を消した御坂美琴を探しており、その手がかりを持つやる夫を頼ってきたのだ。そんな彼女にやる夫は狂喜しながら「愛があればきっと見つけられる」と告げ、黒子を案内するのだった。

特に世界的な危機があるわけではない、剣と魔法のファンタジー世界を舞台にしたオリジナル作品です。とはいえ戦闘描写は殆どなく、魔法も滅多に使われません。話は冒険者の酒場に居候している知恵遅れの青年、やる夫に関わる人々の話です。

作品は全体的に重々しい雰囲気で、1話ごとに誰かが何かを失ってしまいます。やる夫系ではメジャーなキャラもガンガン死にます。それだけなら「鬱系SSなんざ読みたくねー」で切ってしまうところですが、そんな中にも小さな幸せや希望があるのでついつい読み入ってしまう作品です。

ヒロインは白井黒子（とある科学の超電磁砲）と川嶋亜美（トラどら！）。けどやる夫の性格設定のせいであまり男と女が出会ったなら～…な感じはないです。家族愛的な感じ？