作者　 ：　◆HNzMFNHqFw 様 
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悪魔や妖怪が存在し、人間社会に溶け込んでいる現代世界で、狼男の料理人やる夫が、人間界で修行する事にになった魔王の娘、真紅の付き人として、相棒の人造人間やらない夫、吸血鬼の夜神月と共に人間界にある「設楽場町」にて繰り広げる悲喜交々を綴ったお話。

主要人物４人の配役こそかの名作を思わせますが、内容は完全オリジナルです。全62話完結＋外伝多数。

かつて魔界全土を揺るがした大戦時、「満月の戦士」と呼ばれ、その名を轟かしたやる夫は、人間界での料理人修行がひと段落して久々に帰郷したところ、唐突に魔王城に呼び出される。そこで命じられた事は相棒の人造人間やらない夫と、犬猿の仲である吸血鬼の王、夜神月と共に、人間界に修行に行く現魔王の一人娘、真紅の付き人となることだった。初めは乗り気でなかったやる夫だが、育ての親であるダディ・クールの説得（脅迫）と、親友のやらない夫に頼まれて付き人を引き受ける事に。そして向った人間界は設楽場町、そこでやる夫は運命の女性と出会う。

とにかく登場人物が皆カッコイイ作品です。主役であるやる夫とその周囲、彼らに立ちふさがる敵対キャラは勿論、初登場時はどう見てもチョイ役のチンピラも、後々ヒョッコリ登場してイイ男っぷりを見せてくれたり、登場人物に等しく見せ場があります。中でも真紅のクラスメート役で登場する谷口の優遇っぷりは異常。登場初期こそ他作品でも良く見るズッコケキャラポジションですが、番外編で出番を増やし、最後はメインキャラの一角にまでなっています。ついでに珍しく女関係で恵まれています。

主人公はやる夫ですが、彼の周りだけが描写されるワケではなく、様々な登場人物にスポットが当たるので、長編ですが一気に読んでも中ダレしません。万人にオススメできる作品だと思います。

ヒロインはローゼンメイデンより水銀燈。とはいえ性格は原作を全く留めていないお淑やかキャラなので、タカビーキャラを期待すると肩透かしになります。自分はやっぱこういうヒロインの方が良いと思うんだけどなー。世のツンデレ、ヤンデレ風潮はやはり理解できん。